『愚連街』の作者『手石ロウ』先生独占インタビュー!グロテスクな描写に対する『コダワリ』とは?

愚連街

こんにちは!ザマンガ編集部のユウキです。

小学館が運営するマンガアプリ『マンガワン』は先日累計DL数が1,400万DLを突破したそうです。

単純に考えて日本人の10人に1人が入れているマンガアプリと考えると人気度合が分かりますよね!

今現在、30以上のアプリが熾烈な争いを繰り広げているマンガアプリ市場で頭1つ抜けている人気マンガアプリが『マンガワン』だと思います。

さて、そんな『マンガワン』ではオリジナル作品がメインとなっています。

オリジナル作品ながらもそのクオリティは小学館が運営する『週刊少年サンデー』の作品にも劣らない作品が揃ってますよね。

中でも一際異彩を放っているのが

『愚連街』

です。

『マンガワン』中でも数少ないヤンキー作品となっており、その目を背けてしまうぐらいのグロテスクな表現は他作品とは何か違ったものを感じずにはいられません。

今回はそんな『愚連街』の作者である『手石ロウ』先生にインタビューをさせて頂きました!

手石先生のマンガ家になるきっかけから『愚連街』の誕生秘話まで様々なお話を聞かせて頂いたのでぜひご覧下さい!

 

――マンガ家になろうと思ったきっかけを教えて下さい。

手石ロウ先生

毎日遊び惚けてブラブラしていた22才のある夜、夢で偉大な何者かに「このままじゃアカンで!!」的に怒られたので、小さい頃から憧れていたマンガ家になろうと決意しました。

 

――自分の生き様や、作風に影響を受けた作品はありますでしょうか。

手石ロウ先生

『王ドロボウJING』に小学生の頃出会ったからこんなにマンガを好きになれました。

『AKIRA』のマンガを中二で読破したからマンガの持つパワーや深さに気付けました。

『レベルE』を知ったからマンガを描くのがこんなに楽しそうに感じました。

そして『不思議の国のアリス』を物心つく前から今日まで見続けていることで、いつまでもボクは妄想族でいられます。

 

――本作品が初の連載作品とお聞きしていますが、連載をする上でここだけは気をつけている点などはありますか。

手石ロウ先生

一生マンガを描き続けていきたいので、ムリをし過ぎてマンガを嫌いにならないようにしています。

原稿中も時間なくて締切ヤバくてもツラくなったらお酒を飲んで動画などを見て寝ます。

寝る前の追い込まれた精神状態では、

『一睡もせずに描き続けないと間に合わない!!』

と強迫観念に駆られるのですが、今のところ毎回なんだかんだで間に合っています。

 

――手石ロウ先生は『宇宙兄弟』の作者である『小山宙哉』先生のチーフアシスタントも務めていましたよね。小山先生からはどんな影響を受けましたか。

手石ロウ先生

小山先生の元でお世話になっていた数年間、近くで見ていて感じた2つのキーワードがあります。

それは『ワクワク』と『コダワリ』です。

先生はストーリーを創る上で何よりも『ワクワク』を大事にしていました。

昨今のエンタメは整合性に矛盾がないかなど、いかにツッコミ所を無くすかに気をとられがちのように感じます。

ボクもバッチリその一人です。

しかし、小山先生は整合性よりも

『ワクワクする展開!』

『細かい事が気にならならほどワクワクさせれば良い!』

という考えでストーリーを創っていたように見えました。

その『ワクワク』至上主義の考え方にはとても影響を受けています。

 

――もうひとつの『コダワリ』とはどういったものでしょうか。

手石ロウ先生

小山先生は背景を含めた絵作りにとてつもなく『コダワリ』がありました。

例えば、空を描くとしても雲の形は四季に合っているか?朝の空と夕方の空の違いは?夜空は暗いイメージだが実際に見ると建物の方が暗く空の方が明るいなどなど。

ボク自身の体験としても、イタリアの街並みを描いた時に先生から

「パースも合ってるしデッサンもバッチリ。ただ建物の“質感”がイタリアっぽくないなぁ、日本の建物やでコレじゃ〜。」

とリテイクをもらい途方に暮れたことがあります。

結果、細かい汚しを多目に入れたり 定規を使わずにフリーハンドで描くことで古い建物の持つ優しい雰囲気を表現でき、

「絵ってちょっとした工夫で色んなこと表現できるんやなぁ。」

と感動しました。

先生の背景のリアリティ、ディティールへの『コダワリ』にもまた、ボクは非常に影響を受けています。

 

――今現在、様々なマンガアプリがありますが、マンガアプリの良さはどんな所にあると思いますか。

手石ロウ先生

全てのアプリを把握している訳ではないですが、コメントシステムは面白いと感じています。

読者としては、

「同じ作品を読んで他の人はどう感じてるんだろう?」

と気になると思いますし、 作家としては賛否問わずのダイレクトアタックですから。

まさに天空ペケ字拳です。

応援も批判も、わざわざコメントを書くという一手間かけて頂いている意見ですので、とても嬉しく思い読んでおります。

※ 天空ペケ字拳

『ドラゴンボール』の登場人物『ナム』の必殺技。

腕を顔の前で交差させ倒れている相手の喉元に向けて空中から落下する技。

 

――息詰まった時の息抜きなどはありますでしょうか。

手石ロウ先生

お酒を飲んで動画などを見て寝る、時間なくても遊びに出かける、朝走る、とにかく体を動かしています。

とはいえさすがに愚連街の連載が始まってからは運動不足でお腹に肉がついてきたので、最近ですが近所のボクシングジムに通い始めました。

ボクササイズみたいなユルイ運動をしながらOLや主婦の皆さんと楽しくワイワイしたかったんですけど、ジムの方針なのかボクをめちゃめちゃ強い男にしようとしてくるので毎回意識飛ぶほどヘトヘトですが、かなりリフレッシュになります。

ホントに細かい悩みが吹き飛びます。

 

――愚連街を描く上で影響を受けた作品はございますか。

手石ロウ先生

愚連街には『ヤンキー』と『サイコパス』という二つのテーマがあります。

『ヤンキー』作品はもともと好きであらゆる有名作品を読んでいますが、中でも特に好きなのは『爆音列島』『なにわ友あれ』『ノイローゼダンシング』です。

リアルな実体験を元にした作品が好きな傾向はありますね。

『サイコパス』の参考にしたのはやはり『羊たちの沈黙』の『ハンニバル・レクター博士』です。

引くほど残酷なのに、惹きつけられるあの格好良さは影響を受けました。

ただ自分なりに色々と『サイコパス』について調べていくうちに、レクター博士は『サイコパス』に分類されないかもと思ったりもしています。

まだまだ勉強中ですが奥が深いです。

 

――最近、ヤンキー作品というのは減ってきている印象を受けます。『愚連街』を描こうと思ったきっかけはなんだったのでしょうか。

手石ロウ先生

手石ロウという作家が現状、描けるモノを担当編集者と突き詰めて行った結果、『ヤンキー』『サイコパス』『オカルト』の三つだったんです。

その中で単純に、

『ヤンキー×サイコパスって面白そう!!』

となったのがキッカケです。

ヤンキーという存在自体が廃れてきている文化なのかなとは思いますが、ボクは今でもヤンキー系のマンガは読み漁っていたし、需要はあるのだろうと。

そしてそこに何かが乗っかれば、『ヤンキー』は充分にハネる題材だと思っています。

 

――本作品はマンガワンの作品の中でも随一でグロテスクなマンガだと思います。グロテスクな描写に関して意識している事はありますか。

手石ロウ先生

スポーツ以外の暴力全般に言えることですが、肯定的に美化して描かないことです。

痛さ、汚さ、臭さをちゃんと伝えて嫌悪感を持ってもらえるようにこだわっています。

指を切り落とすなら一度骨で止まり、首を切るなら全部スパーンと切り落とさず三分の一ほど肉が繋がっていて動くと頭がグラグラ揺れるなど、少しでも痛みが伝えられればと。

それとは別に、攻撃方法や死体の状態など読者が『見たことのない暴力』が描けないかは常に考えています。

もちろん読者に嫌な思いをして欲しくは無いのですが、トラウマになってくれると嬉しいなという複雑な気持ちです。

愚連街 第1話

第1話から凄惨な場面が・・・!

 

――第1部ではマハルとシーマの出会いやペット虐待などの物語が描かれましたよね。第2部ではどんな事が描かれるのでしょうか。

手石ロウ先生

第2部では大きく三つあります。

一つは愚連街という街がどういった街なのかをまだ見せ切れていないと思うので、街を少しでも正確に伝えるのが課題の一つです。

もう一つは、人が一線を越えてしまう瞬間を描き、読者に追体験してもらいたいです。

最後に一番重要なのは、マハルとシーマのこのマンガにおける最終目標を確定させるコトです。

第1部と第2部の始まりは、事件に巻き込まれていく作りになっていますが、 第2部を経て自分達から能動的に事件を追うようになるまでを描ければと思います。

愚連街 第2部

愚連街 第2部 開幕!

 

――最後に読者の方へ一言お願いします!

手石ロウ先生

いつも読んで頂きありがとうございます。

愚連街という作品は、露悪的な描写も多く不快な思いをするシーンも少なくないかもしれませんが、人の生死に関わる暴力描写を手加減して描くのは失礼だと思うので、全力でエグくヒドく描き切る所存です。

なので暴力描写を楽しめる方には満足してもらえるように、そして暴力描写が苦手な方でも読まずにはいられないほどストーリーを面白くしようと日々尽力しております。

最悪の街でドン底の人々を描くコトで、マハルという光が愚連街をどう照らしていくのか ワクワクしてもらいたいです。

応援のほど、よろしくお願いします!

 

まとめ


いかがでしたでしょうか。

非常に濃いお話がお聞かせ頂きました。

小山先生より影響を受けたという『ワクワク』と『コダワリ』というのは『愚連街』の中でも随所で描かれていますよね。

インタビューの中でも暴力シーンの『コダワリ』は凄く印象的でした。

『愚連街』はマンガワンをダウンロードすれば、制限はあるものの無料でも最新話まで読むことが出来ますのでまだ読んでいないという方、ぜひご覧になってはいかがでしょうか。

『手石ロウ』先生は本日は誠にありがとうございました!

 

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ユウキ

マンガ歴20年・マンガアプリ歴3年のベテランマンガ評論家。日々マンガを読み続けてマンガ知識を蓄積中。趣味はマンガとゲームと白米。好きな漫画は「幽遊白書」ザマンガ編集長。

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